オンラインでできることは、オンラインでまず済ます

中学受験の勉強は、どうしても「どこかに通わなければいけない」「先生に直接見てもらわなければいけない」と考えがちです。

もちろん、対面でなければ伝わりにくいことはあります。子どもの表情、手の動き、答案を書く様子。そういうものを見ながら指導することには、大きな意味があります。

しかし一方で、今はオンラインで済ませられることもずいぶん増えました。

たとえば、解説を聞く、問題の考え方を確認する、学習計画を見直す、過去問の進め方を相談する。こうしたことの多くは、わざわざ移動時間をかけなくても、オンラインで十分に対応できます。

むしろ、オンラインでまず済ませる、という発想を持った方が、子どもの時間を守ることにつながります。

中学受験でいちばん足りなくなるのは、結局のところ時間です。

塾に行く時間、帰ってくる時間、食事をする時間、宿題をする時間、寝る時間。その中で、子どもが自分で考える時間をどれだけ確保できるかが大事になります。

ところが、通うことそのものが増えてしまうと、勉強しているように見えて、実は自分で考える時間が減っていくことがあります。

授業を受ける。解説を聞く。指示された宿題をこなす。それだけで一日が終わってしまう。

これでは、できなかった問題をもう一度考える時間も、自分の弱点を整理する時間も、なかなか取れません。

だからこそ、オンラインでできることは、オンラインでまず済ませる。

これは単に便利だから、という話ではありません。子どもの学習時間を取り戻すための考え方です。

質問も、必ずしもその場で先生をつかまえなければいけないわけではありません。問題のどこで止まったのか、何を考えたのかを整理して送れば、オンラインでもかなり具体的なやりとりができます。

また、保護者の相談も同じです。今の勉強の進め方でよいのか、何を優先すべきか、志望校対策をいつから始めるべきか。こうした相談は、オンラインでも十分にできます。

むしろ、移動や日程調整の負担が少ない分、必要なときに短く相談できるという利点があります。

もちろん、すべてをオンラインにすればよい、ということではありません。

どうしても対面で見た方がよい場面もあります。答案の書き方に癖がある、集中が続かない、本人が何につまずいているのか言葉にできない。そういう場合は、直接見てもらう意味があります。

ただ、その前に考えたいのです。

これは本当に対面でなければいけないことなのか。

オンラインで済ませられることを、わざわざ通塾や面談にしていないか。

子どもの時間を削ってまで、その形にする必要があるのか。

中学受験は、親も子も忙しくなります。だからこそ、何でも足していくのではなく、できるだけ軽くする工夫が必要です。

オンラインでできることは、まずオンラインで済ませる。

そして、どうしても必要なところだけ、対面や個別のサポートを使う。

これからの受験勉強は、そういう使い分けがますます大事になると思います。

大切なのは、勉強の量を増やすことではありません。

子どもが自分で考える時間を、どう守るか。

そのための手段として、オンラインはもっと上手に使ってよいのです。