塾は、どこでも子どもたちを競争させます。
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塾は、どこでも子どもたちを競争させます。
受験勉強は、それなりに量的に問題を解かないといけないところはあります。
ただ、量ばかりを追い求めていても、実際に子どもたちが考えていないと、まったく力はつきません。
例えば大量の宿題を出されても、適当に答えを書いて、まあ、ほとんど×でもやったことにはなるかもしれない。
しかし、当然ながら、子どもの力にはならないのです。
だから、その質は追い求めてかないといけない。
例えば1問の問題を30分考えると試験時間には到底間に合いません。
が、自宅学習でそれをやっても問題はないのです。むしろやるべき、とも言える。そこまでいろいろ考えれば、その過程で当然、考える力の訓練にはなるので、必ずプラスになります。
ただ、数をこなせば良い、というのではなく、子どもがじっくり考えて、思考力を養っているか、を吟味してください。
みんなと同じことをさせて、ダメだったら、それは仕方がない、という考え方はあるかと思います。
しかし、みんなと同じだから、ダメだった、ということもある。
というのも、子どもにはいろいろな個性があり、本来で言えば、その子の個性に合う方法を考えてあげた方が良いのです。
今の塾のやり方は、小さい時から同じことをさせて、競争させ、そのふるいで勝ち残った子どもたちが上位校に行くようにできているわけですが、本当はそんなことをしなくても、志望校に合格できる。
力のある子というのは、それなりに力の出し方を知っているところがあるので、小さい時からの競争をしなくても、ちゃんとやるときはやる。
むしろ、その競争で疲弊し、力を出し切れない子どもたちが増えているように思います。
だから、親の発想を変えた方が良い。
ウチの子に合う山の登り方は何なのか、そこを考えずに「みんなといっしょ」は、あまり良い方法とは言えないでしょう。
近くに中学受験の塾がない、という場合、中学受験をあきらめてしまう場合があるかもしれません。
しかし、今は、いろいろな方法がある。特にインターネットを使って、ZOOMによる個別指導や動画授業、WEB学習システムなどがスタートして、これまでの紙中心の通信教育から変わってきました。
最終的に試験は紙ですが、いろいろな手を使って勉強ができるので、これをどう組み合わせるかは、その子の状況や志望校、成績などによっていろいろ違うでしょう。
ただ、インターネットで個別指導が受けられるので、プロの意見を聞きながら、組み立てることもできるので、最後の最後まで塾に行かずに志望校に合格していく子どもたちが増えてきています。
ということは、地方からでも受けられるし、海外にいても、充分に準備ができる。
実際に海外から試験直前に帰国して受験に備えることもできるので、いろいろなやり方が考えられるようになりました。
引っ越し前提で、志望校に合格した子どもたちは、案外疲弊せずにこの受験生活を終わらせたように感じます。
お父さんは自営業で、割と家にいることが多い。
なので、子どもと一緒に勉強して、中学受験を迎えたい。
ということで、通信教育でスタートしました。
4年生、5年生とそれで進み、通塾はなし。
模擬試験は受けたものの、それほど手応えがあったわけではないが、逆にいろいろ成績情報過多にならず、子どもが分かるまでジックリ勉強しようと心に決めたそうです。
6年生の夏から、近くの塾の学校別特訓にだけ通い、あとは、過去問と塾の宿題を中心に組み立てました。
最後、過去問が終わらなかったので、一気に駆け込んだけれど、家で勉強する時間がしっかり確保できたので、特に問題なく、無事、第一志望校に合格したそうです。
まあ、お父さんが自営業だから、できた、と言われればまあ、それまでかもしれませんが、親子でじっくり中学受験に取り組めたひとつのやり方かと思います。
東京・神奈川の私立中学入試会場では、現在朝日小学生新聞の特別号が配布されているだろうと思います。
まあ、この特別号は毎年配布されているようですが、スポンサーの変遷がある。
今年は平岡塾、駿台、鉄緑会でした。
以前は他の中学生の塾の広告になっていたと思いますが、同じスポンサーが続く場合もあれば、また変わる年もあります。
まあ、私立に入っても塾?と思われるかもしれませんが、結構塾に通っている子は多いですね。
昔は、私立に入ったらもう良いだろう、みたいな感じでしたが、今は大分様子が違う。
まあ、勉強しなくなるくらいなら、入れておいてもいいかもしれませんが、やはりそろそろ自立はしてもらいたいと思いますよね、親は。
ある入試の午後、学校近くのレストランで昼食を取っていたら、明らかに受験生と思しき生徒とご両親が入ってきました。
席について、メニューを見ながら、お母さんと娘は、もう何を食べるか、ということでいろいろ話をしていて、お父さんは手にした入試問題をフンフンと読み始めている。
あら、ここで答え合わせかな?と思ったところ、
「こんな問題ができるようになったんだ」
とお父さん。
それに合わせてお母さんが
「だって、がんばったものねえ」
と言い、本人も
「まあ、できることはちゃんとやったから」
とサバサバとした表情。
お父さんも入試問題はそのまま鞄の中にしまい、あとは3人で何を食べるか、相談していました。
ま、このくらいが、良いですねえ、と私は密かに思いました。
入学後、全然勉強せず、ついていくのがやっと、という生徒もいます。
これは合格して失敗する子の典型。
確かに受験勉強は大変だっただろうが、だからといって勉強が途切れることはないわけで、ちゃんと続けて行かないといけない。
一方で、志望の学校には入れなかったが、その後入った学校で黙々と努力を続け、優秀な成績をあげて大学に合格していった子どもたちもいます。
これが不合格でも成功する子。
だから、結果は出るにせよ、その後が大事なのです。
そのスタートは入試後、すぐの時期。
ここまでがんばっていたのだから、とつい甘くなってしまいがちですが、そこが発端でうまくいかなくなる子は多いのです。
それなりにしっかり勉強が続けられるようにしておいた方が良いでしょう。
いよいよ明日が、東京・神奈川の入試日になります。
みんな、よくがんばったのです。
だから、明日は力を出し切ってもらいたい。
無事、試験を受けてきてもらいたい。
その上で、いずれにしても結果は出て、4月からは中学生なのです。
どこの中学に行っても、まだまだこれから。
ここで燃え尽きちゃ、ダメです。
先先、また成長していくので、親として大いに楽しみにしていましょう。
すでに中学受験が終わった地域もありますが、しかし、そこでは入学後の塾の話が聞かれるようになりました。
合格したら、しばらくはゆっくり、と思っていたのですが、すでに入学後の準備に合わせて塾が始まっており、更に言えば、入学後、大学受験に向けて
塾が早くも選抜試験を始めています。
まあ、どこまで行っても同じことなのです。塾は商売ですから。
だから本当に必要なのか、子どもはそれがなくてはいけないのか?
良く考える必要があるでしょう。
入社試験までは塾はあるそうですが、その跡はさすがにないので、そこで初めて自分で何とかしないといけなくなる、のはちょっと遅すぎるように思いますが・・・。