以前、こんな生徒がいました。
長い間、塾に通っているが、自分で勉強しない。とにかく誰かが見ていないと、やらない。しかし、両親とも仕事をしているし、姉も学校に行っているから、小学生であるその子だけが家にいる時間が長い。
塾は毎日ではないので、当然、親が帰ってくるまでにひとりで過ごす時間があるわけですが、そこでの勉強はほぼゼロ。
どんなに約束をしても、やらない。というか、本人は元々やる気がないのです。
なぜか?
いろいろやらされてきたので、もう辟易としている。まだ自分の自由な時間が奪われるのか、とそう思っているのです。
だから、こういう子は自分では勉強しない。元々なぜそうなったのか、ということを本当は考えないといけないところだが、対処療法だけ考えるから、例えば家にカメラを入れるとか、そういうことばかりになりやすい。しかし、監視されたら、逃げるに決まっているのです。
別に早くから始めなくても、まずはしっかり動機を作るところからやらないといけない。
なぜ、中学受験をするのか?
その理屈がわからないうちに始めるのは、実は将来自分でやらなくなるリスクがあるのです。