ある入試の午後、学校近くのレストランで昼食を取っていたら、明らかに受験生と思しき生徒とご両親が入ってきました。
席について、メニューを見ながら、お母さんと娘は、もう何を食べるか、ということでいろいろ話をしていて、お父さんは手にした入試問題をフンフンと読み始めている。
あら、ここで答え合わせかな?と思ったところ、
「こんな問題ができるようになったんだ」
とお父さん。
それに合わせてお母さんが
「だって、がんばったものねえ」
と言い、本人も
「まあ、できることはちゃんとやったから」
とサバサバとした表情。
お父さんも入試問題はそのまま鞄の中にしまい、あとは3人で何を食べるか、相談していました。
ま、このくらいが、良いですねえ、と私は密かに思いました。