志望校が先か、成績が先か

中学受験は、最近準備を早くから始めるので、志望校の話が比較的後回しにされやすい。

まずは成績が出て、そこから志望校を考えればよい、と思っておられるご家庭が多いと思うのですが、実はこれがあまり効率が良くない。

中学入試はそれぞれの学校が独自に問題を出す「独自入試」なので、学校別の出題傾向はさまざま。

例えば算数では、記述式で難問を4題しか出さない、という学校もあれば、20問近くの問題を出す学校もあり、まあ、その出題傾向もいろいろなのです。

で、それを全部対応できるようにする、というのは途方もない努力になる。しかもそれが4教科ですから、大変なことなのです。

ところが志望校が先に決まっていると、その出題傾向に合わせて準備を進めていけばいいので、学習内容を取捨選択できるようになるのです。

だから志望校は先に決める方が望ましいのです。

成績は目標を決めて上げる方が本人の気持ちも乗りやすい。ただそれはやはり5・6年生になってから、という子がほとんどです。だからそれまでは基礎をやっていれば十分。

ご家庭はそれ以前に、どこに入れるために中学受験をさせるのか、というテーマをしっかり考えてください。

そこが子どもたちの負担を軽減する大事な道筋です。