試験や模試で「わかっていたのに間違えた」という答案が続くと、不安になるものです。ただ、その多くは学力不足というより、問題文の条件を見落としていることから起こります。
条件を見落とす子は、解き方を知らないわけではありません。むしろ、早く解こうとして、問題文を最後まで丁寧に読まないまま手を動かしてしまうことが多いのです。
特に注意したいのは、数字、単位、範囲、否定語です。「すべて」「少なくとも」「整数で」「最も近いもの」「あてはまらないもの」などの言葉を読み飛ばすと、考え方が合っていても答えはずれてしまいます。
また、図形や文章題では、本文に書かれている条件と図に見えていることが違う場合があります。図だけを見て判断したり、自分で勝手に条件を補ったりすると、そこで誤答につながります。
まずは、問題を読んだあとすぐに解き始めるのではなく、「何が与えられているか」「何を求めるのか」を一度確認する習慣をつけましょう。必要なら、条件を一行でメモしてから解き始めてもよいでしょう。
このとき大事なのは、きれいにまとめることではありません。数字や単位、向き、範囲など、間違えやすい条件を自分の目で確認できれば十分です。
子ども自身に持たせたい問いは、「この条件は使ったか」「求められているものと答えは合っているか」「単位や向きは正しいか」の三つです。解き終わったあとに、この三つだけでも確認できれば、ミスはかなり減っていきます。
練習としては、いきなり多くの問題を解かせるより、短い時間で条件だけを確認する訓練が有効です。たとえば5分で3問、解かずに条件だけを拾う練習をすると、どの言葉を読み飛ばしやすいかが見えてきます。
条件を見落とす子に必要なのは、「もっと気をつけなさい」という注意ではありません。解く前に条件を確認し、解いた後にもう一度条件へ戻るという手順を決めることです。
次の問題から、問題文を読む、条件を確認する、解く、最後に条件に戻る。この順序を意識してみてください。小さな手順ですが、得点の取りこぼしを減らす大事な習慣になります。