消耗戦は避けよう

大手の集合塾では、クラス分けのシステムがほぼすべての塾で採用されているでしょう。

毎月の組み分けテストを重ねて順位を決め、クラスを振り分けていく。上位クラスは名前を変えて、「~に入らないと御三家にはいけない」みたいな不文律があったりするわけで、親子ともにそれに向けてがんばっているわけですが、しかし、6年生にもなると、だいたいランクが決まってくる。

そして、そこまでの間に本当にもうくたびれてしまって、やる気が出ない子どもたちも増えてくるのです。勝ち残ればいいのだけれど、勝ち残れないとかえって意欲がそがれてしまう。

本当のことを言えば、そういう偏差値を出して力を試すのは6年生の後半だけでいいのです。カリキュラムをすべて習った後、何が出るかわからない試験でないと、力試しにはならない。かつ、そこでどのくらいの力を出せるのか、いろいろなことを試しながら力を上げていけばよいのであって、生徒のデータで言えば、最初が45、最後が63というのもありました。

これは前半で疲れていないから、ここまで伸びるところがあって、勝ち残りシステムを経験していないから、自分の成長も期待できるところがある。しかし長いこと停滞してしまうとそこも信じられなくなる。

「どうせ、だめだし」みたいなことになってしまうのは、本当はもったいないところではあるのです。特に最後は締め切り効果があって、よく伸びる時期なのですから。

勝ち残りシステムで勝ち残れば、もちろん合格に近づくことはその通りでしょう。

しかし、それ以外に山の登り方がないのか、といえばそんなことはない。むしろいろいろなロスを考えてみると、もっと効率の良い登り方があるのです。

今のお子さんの状況をよく考えてみてください。この先さらに大きな変化が望めるのか、大きな分かれ目にさしかかっていると思います。

子どもの役割

お手伝いをすることは、子どもの能力を高めます。

最近、たまに出題されることがある生活の知恵。

例えば、リサイクルの知識は、ただ受験の暗記すべき知識ではなく、お手伝いをして分別することから学ぶべきなのです。

そうしないと知識が活きない。

5年生や6年生になれば、当然のことながら、我が家のために担う役割があるべきです。

自分の部屋の掃除や洗濯物の整頓はもちろん、お風呂の掃除やゴミ捨てなど、いろいろできることがあるでしょう。

近年お母さんが働いている家庭は75%を超えているので、それなりにしっかり手伝ってもらいましょう。

その方が子どもたちの将来に絶対に役立ちますから。

できると思う子

課題を与えられたときに、できると思う子と、できないと思う子に分かれます。

課題の与え方や具体的な内容によっても、もちろんいろいろ異なるのですが、しかしだいたい新しいことについて、「やるやる」と積極的に向かう子と、そうではない子に分かれます。

この違いはどこからくるのか、と言えば、これまで褒められた経験がどれだけ多いか、ということに関わってくる部分が多いのです。

もちろん性格にもよりますが、しかし、やはり褒められることが多い子はいろいろなことに積極的に向き合うようになる。

褒めることは難しい部分があります。しかし、子どもの様子を良く見ているとやはり褒めることが見つかる。それを積極的に褒めてあげると、当然子どもはうれしいから、もっと褒められたいと思うようになってきます。

そうなると、いろいろなことに対して積極的になってくるところが出てきます。

まだまだ、と思う部分もありますが、それには多少なりとも目をつぶって、とにかく褒めてあげてください。

まずは「できる」と思うことが、子どもの可能性を伸ばすので、なるべく前向きにいろいろなことに取り組む子にしていきましょう。

個人のペースでやれることを考えてみる

一般的に子どもたちがやりたがるスポーツとしては、サッカーや野球があがるでしょう。

しかし、これはチームスポーツなので、練習日や試合の日がいろいろ塾と重なって上手くいかないケースは多いのです。

それで、だんだん止めてしまう。しかし、そうなると、自分の中学校生活が見えにくくなることは事実です。

以前、囲碁に凝っていて、囲碁部の強いところを探していたら、まあ、みんな難関校で。

しかし、そうなるとぜひともそういう難関校に入らなきゃいけない、という別のモチベーションができて、見事御三家のひとつに入ってしまった子がいました。

だから、そういう意味では、習い事やスポーツは明らかにプラスに働くところはある。

なので、個人のペースでやれることを考えても良いかもしれません。

その意味では絵や音楽、舞踊といったところも、ひとつのヒントにはなる。

以前、ダンス部を探して志望校を決めた子もいました。

その学校のダンス部の公演をを見て、もう絶対にココ、という気持ちが強くなり、見事合格を果たしていきました。

こういうモチベーションは、やはりさせられる勉強ではなく、自分でする勉強を支えます。

なので、本人の好みの中で、続けられることを、しっかり探して続けて行くことは、とても大事なことです。

うまくいったところに焦点を合わせる

試験の結果が帰ってきて、振り返りをするとき、どうしても失敗したところ、ミスをしたところに焦点を合わせがちです。

もちろん改善点を考える、という点ではそれでよいのですが、しかし、直すところばっかりだと子供たちは楽しくない。

だから常に良いところはなかったか、というのを見て示すことが大事です。

指導する側はどうしても「直すところ」を考えがちなのですが、子どもたちの心理は逆。

「よかったねえ」「たいしたもんだ」と言われることを期待しているのです。

でも、そういうことがないと、だんだん振り返りはつらくなる。

だからまず褒めるところからスタートしましょう。

「前回できなかったテーマなのに、できてよかったねえ」

「だいぶ書く字がしっかりしてきたね。」

褒めるところは結構ありますよ。


やることを小分けにする

私は計算問題は1日3問で、良い、と言います。

これは実際にやってもらえばわかるのですが、大人でも1回に20問も、分数小数の混合算をやるといやになります。嫌になるから、いい加減になる。これをこなすには相当ポジティブな感情を持っていないと続けられません。

しかし、3つなら終わる。そして、それでも毎日やると1095問になるのです。

だから、やることを小分けにして、「すぐ終わる」と思わせることは大事。

実際にやるときに、「さあ、やってしまおう」と思ってやるか、気が乗らずにやるか、で随分差が出ます。

なので、勉強する計画を立てるとき、同じことをやるのはせいぜい50分まで。

これはひとつの試験時間の平均ですが、これ以上やっても、まずは能率が上がらないし、子どもの集中力も続かない。

だから小分けにして、やることを変える。

15分単位で変えても良いでしょう。そういうことができていくことで、子どもたちが達成感を味わうことができれば、自信につながっていきます。


最後の追い込みで効く体力

結構、6年生の最後の方になると随分大きい子がいます。

一方で、残念ながらまだ成長途中という子もいる。

したがって、その体力差は結構大きい。

が、小さいからといって、スポーツをやっていた子は、結構体力がある。

ので、最後の追い込み、案外強いのです。

私は、やはりバランス良く成長してもらうことが大事だと思うので、本人がやりたければ、なるべくスポーツを続けることを勧めます。

結構気分的にしんどい時も、スポーツをやっている子は、それで気分転換ができたりするし、やはり根本の体力が違うと、最後のがんばりで伸びたりするものです。