親の論理、子の論理

親は、育てているのだから、当然、子どもは親に従うべきだ、と思っています。

これが親の論理。

子どもは小さいときは、よくわかりませんが、段々道理がわかり、人権とか、習ってくれば、当然「自分の意見は言うべきだ」という考えに傾いていきます。

だから、子の論理が別に出てくる。

これは、割と勘違いされがちなのですが、昔だから許されていた、ということでも本当はないのです。

ただ、気づいていなかったところはあるかもしれない。しかし、今は、そういうことはしっかり区別をつけておかないといけない。ハラスメントに変わってしまいます。

なので、まず親は子どもの論理を聞く、ということからスタートしないといけない。

しかし、まだまだ小さいと思っているから、そこはちゃんと聞いていないところがある。

親は経験があるから、いくらでも話せる。だから話すのは後回しにして、聞いてください。聞いてみると、何が問題なのか、見えてきます。

なぜ親の言うことを聞かなくなる?

小さい時は、親の言うことを聞く子がほとんどです。

それでもイヤイヤ期がありますが、だからといって、子どもは親が自分を守ってくれていることはよく知っている。

だから、基本的に親の言うことは聞くのです。

しかし、段々大きくなっていくうちに、自分の考えが出てくる。

それと同時に自信もあるから、「こうやった方が良い」と思うことは多くなります。

当たり前ですが、これが成長。でも、子どもの言うことが正しいわけではない。しかし、頭ごなしにそれは違う、というとどんどん反発が多くなります。

だから、冷静にお互いが話をすることが大事。

これは大人の方が、もうひとつ手練手管を使うべきなのです。

しかし、割と短気に怒ってしまう人が多い。これはとてももったいない。

それだと何も産まないどころか、ただ問題をこじらせるだけです。

本人がなぜそういうのか、まずそこから考えて、しかし、こちらに引き込む策に思いを巡らしてください。

それで上手くいけば良いのですから。結果を重視しましょう。

家でできることは家でやろう

受験勉強の中身はいろいろありますが、しかし、低学年のうちは、それほど難しいことをやるわけではありません。

例えば算数でいえば、四則計算、特に小数や分数の計算をできるようにすることが必要ですが、これはそれぞれのペースでちゃんと練習をすればいいこと。

きちんとできるようになればいいのであって、その道は別にいろいろで良いのです。

私は、家でできることは家でやれば良いと思います。

計算の練習などは、塾でそれほど時間をかけているわけではありません。

だからその練習が不足していると、あっという間において行かれる。

それよりも、家でしっかり練習を続けて、基礎力を上げた方が後々、力を発揮できるようになるのです。

慌てて塾に行くよりも、まずはしっかり家で勉強できるようにしてください。

学齢に合わせた受験勉強を考える

ここのところ、受験勉強のスタートが早まる塾が増えています。

早く始めないと入れない、という話を聞いて慌てておられるご家庭もあるかもしれませんが、しかし、山の登り方はいろいろある。

最近特にこの急いで始めて失敗するケースが多くなっていると思うのです。

その原因は学齢と受験勉強のアンバランス。

まだ充分にいろいろ一人でできる前に、受験勉強をさせられる。しかも競争させられる。

いろいろなことを自分でやれないから、親にやらされる。そこで不満やストレスがたまる。

これが家庭内バトルの原因になったりするのです。そうなるとお父さんが帰ってこなくなったりします。

なので、まずは学齢に合わせてやれば良いと考えてください。

自分でいろいろなことができるようになってから受験勉強を始めればいいのです。塾の売上のためにそんな貢献をする必要はありません。

まずは志望校を決めて、そのために何をやらなければいけないか、本人がちゃんと意識できるようにしてください。

そこから勉強がスタートすれば、もっと簡単にうまくいくことを失敗しているご家庭が実に多いのです。

塾に行きたくなければ行かなくて良い

塾に行きたくない、という子は結構います。

でも、親は塾に行かないと受験ができなくなるから、何とか行かせようとしてしまう。

これが間違いです。

子どもは勉強したいと思えば、がんばるのだから、教材を考えてあげれば良いだけ。

そのうち、またもっとやりたくなれば、塾にも行くといい出すかもしれない。

ただ、それは無理矢理やらせてはいけないことなのです。

あくまで、子どもの気持ちが勉強に積極的に向くことが大事。

行きたくなければ行かなくて良いので、他の進み方を考えてみましょう。

第7回 やるべきことを全部書き出してみる

具体的に何を勉強しないといけないのか、やるべきことは何なのか、とにかく全部書き出してみることです。

これは、保護者の方も同じことで、時々思い出したように「あれはやった?」「これは終わったの?」と不意打ちを受けても困る。

何を全部やらないといけないのか、ということをまず把握することが大事です、親も子も。

で、本当にそんなにできるのか、考えてみましょう。

学校にも行き、習い事をしたり、遊んだりする時間も必要です。

そうなると、これは難しいと言うことがわかってくるでしょう。

だから優先順位を決めないといけない。

全部やらなければいけないこと、と決めないでください。

土台、全部やる必要はないのです。今、できる範囲でやれることを決めてしまえば良いだけ。

あとはリストから消し去ってしまいましょう。

早くから始めると、子どもに覚悟はない

塾に早く行き始めると、いろいろな弊害が出てきます。

その中でも、一番問題なのは、子どもに覚悟がないところ。

塾に行き、受験勉強をする、というのは、それなりにガマンしないといけないことがあるのです。

ゲームをしない、友だちと遊べない、テレビが見れない。

でも、そういうのを犠牲にしてでも、やはり合格したいからがんばる。

しかし、小さい時にそんな覚悟はない。

だからテレビも見たい、ゲームもしたい、友だちとも遊びたい。

これを制限されると、やはり子どもにはストレスがたまる。これが一番良くない。

受験勉強は子どもに覚悟ができないと、なかなかうまくいかない。それができるのはやはり小学校5年生になるころぐらいではないでしょうか。

それでも2年ガマンするのは大変です。

受験校の管理体制

受験校とは大学受験が必要な中高一貫校ですが、その受験体制はいろいろです。

学校が中1入学時から、成績をフォローし、補習や追試を繰り返しながら生徒の成績を上げていこうとする管理型の学校もあれば、大学受験の準備も本人の考え方に任せる、という放任型もあります。

入学した子どもたちの成績の良い学校は、放任型であることが多く、成績を上げなければいけない子どもたちが多い学校は管理型になりやすい。

お母さんからすると管理型の方がありがたいが、しかし、管理型も行きすぎると子どものストレスが大きくなり、学校に行きたくない、と言い出すこともあります。

また放任型は、まさに本人任せになるので、いざ、大学受験となったときに、「全然わかってない!」というような事態になることもまま、ある。

特に受験校は進級についてあまりうるさくない。進級がうるさいのはむしろ大学附属校なのです。だから受験校内では成績が悪くとも進級させてしまう。

だから、いざ大学受験になったときに困るのです。

それぞれの受験校で受験に対するフォローをどうするか、成績管理をどうするか、補習や追試、あるいは進級はどうなっているのか。

こういうことは案外、学校案内には載っていないし、説明会で話されることも少ない。

なので、しっかり質問しておくことが大事です。管理型がきつくて、公立に戻る子も少なくないので、学校の体制はしっかり調べておきましょう。

受験校と附属校

志望校を考えていくときにまず最初の分かれ道がここでしょう。

受験校は大学受験をする学校、付属校はそのまま系列の大学に進学する学校のことですが、これはそれぞれにメリット、デメリットがあります。

大学受験は確かに大変ですが、自分の志望する大学を自由に受けられるという点はメリットです。一方付属校にした場合、自分の行きたい学部が系列の大学にない場合がありますから、大学受験をした方が選択肢は増えます。

一方付属校のメリットは、中高6年間、大学受験勉強にとらわれずに自分のやりたいことができます。

クラブ活動にしても、勉強にしても自分でやってみたいことを幅広く挑戦することができます。

受験校の場合、遅くとも高校2年の秋の「新人戦」で引退、ということが多くなりますが、付属校の場合は最後までしっかり部活に取り組むことができるので、大学に進んでもその部活を続けると言う子が多くなります。

最近は、大学受験制度が不透明なのと、私立大学の定員厳守の流れから付属校の人気が高まっています。

これまで医学部の人気が高かったのですが、AIやIT技術の進展により、もっと違う技量を身につけた方が良い、と考えられてきているのも要因のひとつです。

となると、別に大学受験をしなくとも、早くから自分の好きな分野を究めていける方が良い、と考えるのも道理になってくる。

特に少子化が進み、人材不足は明確ですから、これからの子どもたちは別に学歴がどうのこうの、というよりもその人材の持つ資質の方に目がいくでしょう。案外中学高校とプログラミングばかりやってきた、というような子が必要とされるような時代になってくるかもしれないのです。

ただ、先にお話しした通り、付属校には学部の限界があります。進みたい学部が自大学にないケースは十分に考えられるので、だから受験校を選ぶというのもひとつの選択ではあるのです。

一方早稲田や慶應にある特定の大学に入れたい、と考えるのではあれば付属校を選択して良いかと思います。

得てして大学付属に入ると遊んでしまう、と考えられる方が多いのですが、そういうわけにはいきません。むしろ大学付属は大学に推薦させるために進級を厳しく管理するところがあります。例えば慶應の場合、中1から留年があり得る。そして同じ学年は2年間しかいられません。その場合は退学しなければならないので、それなりにプレッシャーはかかるようにできています。進級に関して言えば概ね受験校の方がゆるいでしょう。

だから、決して遊んでしまうというわけにはいかないのです。どちらが我が家にとってはいいか、どちらが我が子にとっていいか、をまずはじっくりと考えてみてください。