1週間の計画は親子で考える

計画は親が作って、子どもに与えた方が簡単だという考え方があります。

しかし、これは、子どもの気持ちに沿っていない。子どもたちにとっては、ただやらされているだけ、になりやすい。

だから、何を目標としてこの勉強をするのかも余り考えない。ただ、答えを書く、ただ覚える、というだけのことになりやすいから、実際にはすぐ忘れてしまうことが多いし、ちゃんと理解していないから、またやり直さないといけなくなる。

なので、計画は一緒に考えましょう。

そして、この勉強は何のためにするか、をひとつひとつ確認しておくことが大事です。

例えば子どもたちの大嫌いな計算練習。

これはただ、計算問題に強くなるだけではなく、算数や理科の問題を正確に解くために必要な力を身につけるためのものです。

だから、絶対に正解にならないといけない。

なので、私は数を減らして。その代わりに絶対に間違えない練習をしてもらいます。

絶対に間違えないためには、見直しをすればいいだけのこと。しかし、計算練習をたくさんしている子は、多分、見直しはしない。

なのでミスが出るのです。

計算練習は間違えてはいけないものだ、ということを本人が納得できれば、3問の練習でも力がついていきます。

というようなことを、ちゃんと子どもたちに伝えることが大事。

だからがんばろうね、となれば、子どもたちも計算に取り組む態度が変わってくるでしょう。

ただ、それがわかる学齢というのは、ちゃんとあるので、その時までちゃんと待ってあげることも大切なことです。

監視しようと考えてはいけない

お父さんや、お母さんが、家にいない間、子どもに勉強させるために、いろいろ手練手管を考えるご家庭が多いと思うのです。

例えば、テレビのリモコンを隠したり、ゲーム機を違うところに置いておいたり、あるいは、子ども部屋にリモートカメラを設置したり・・・。

しかし、それらはすべて無駄です。

なぜなら、子どもたちは逃げようと思えばいくらでも逃げられる。家から出てしまえば良いだけですから・・・。

たとえ、後からいくら叱られようとも、本人が覚悟してしまえば、いくらでも逃げることはできるのです。

だから、その努力はしない方が良い。

もしやっていなければ、次にやる機会を用意すればいいのです。一緒に勉強する時間があれば良いだけの話。

それではテストに間に合わない、と思われるかもしれませんが、間に合わせなければいけないのは、入学試験だけですから、そう慌てる必要はない。

監視しようとすればするほど、子どもは逃げます。

そうではなくて、子どもが自分からやり出すようなモチベーションを用意することを考えましょう。また絶対に追い込んだりしないこと。

次にやればいいや、と親が思うことの方が大事です。

ウチの子は内申がとれそうにない

という考えから中学受験をスタートさせるご家庭もあります。

悩みは人それぞれ。

どうも、いろいろなことに器用に立ち振る舞っていけないかな、と思われる子は確かにいます。

発達障害、とまでは行かなくても、グレーゾーンという子どもたちもいるし、そういう子どもたちが高校受験よりも中学受験を選んだ方が無難、というのはその通りなのです。

ただ、当然やり方は違う。

塾内の競争についていく必要など全くありません。

それなりに合格できそうな学校で、しっかりその後やれていくことを中心に学校を選んでいくべきだし、その学校に合わせて受験準備をすればいいのです。

我が家には我が家のやり方がある、ということで、そこに考えを集約していくことが大切です。

粘り強く考える習慣

今年の合格者の中で、一番伸びた子について言えば、やはり学校別バインダーの取り組みがとにかく熱心でした。

やはり粘り強く考える習慣がついていくと、今年のように、一見複雑に見える、あるいは面倒に見える問題もしっかり考えられる。

これは自分のペースでできたことも、大事な要因でしょう。

何問やらなければいけない、ということはない。というのも、システムは途方もない数の問題が入っているので、こんなの終わるわけないのです。

だからエンドレスなので、ということは、ただ、目の前にある問題をできる限りがんばる、ということでしかない。

慌てず、じっくり解き明かす、ということを繰り返していくうちに、だんだん手法が身についてくる。

自分でできることをしっかりやれば、ちゃんと伸ばすことはできるのです。

中学受験はやらなければいけないものではない

中学受験が過熱してきているので、あちらこちらで、中学受験の話を聞くようになるかもしれません。

特に中学受験の場合は、全員がやるものではないので、親の間でいろいろ情報が行き交う。あの子は受験する、しない、どこの塾に行っている、クラスは〜、とか。

しかし、そういう話を聞かされても、別に受験しなければいけないことではないのです。

日本の多くの地域では、まだまだ高校受験がメインの地域が多い。地域のナンバーワンスクールは公立、というところは多いでしょう。

ただ首都圏や関西圏は、そういう話を聞かされる機会が多い分、何となくしなければいけないのではないか、と思われがちです。

だからしっかり選択しておく必要はあるかもしれない。

ウチはやらない。

そう決めておかないと、いろいろ悩むことが出てくるかもしれませんから、選択はしておきましょう。

学校の評判も変わる

以前、せっかく合格した学校の名前を言ったら、

「え、そんな学校に入るのにがんばったのか。」

と言われた子どもがいたそうです。まあ、私立もいろいろあって、過去、あまり評判が良くなかった、という学校はあるわけですが、今は、もう大分違ってきている。

逆に良いといわれている学校が落ちた、ということもあるので、まあ、この辺は言う方が気をつけていないといけないところはあるでしょう。

確かに古い世代が驚く状況ではあるかもしれません。

ただ、これもまた変わる。

なので、あまりそういう評判を気にすることなく、我が家が選んだ学校に自信を持ってください。

英語ができる子の中学受験

小学生で、英語ができるのは、帰国子女だけだ、というのはもう昔の話。

帰国子女ではないが、英検2級を持っている、という小学生は増えてきました。

で、そうなると、この英語を使って中学受験をさせたいと考えるのは、当然のこと。

また学校も大学受験で英語ができるのは有利だから、英語のできる子が欲しい。

近年帰国子女入試で、帰国子女でなくても英語で入試が受けられるようにした学校が出たり、元々英語入試を取り入れている学校もあります。

だから、塾もそれぞれいろいろな対応をしないといけなくなりつつある。

英語の授業はありません、というのが一般的な中学受験塾ですが、英語さえしっかりしていれば、算数と国語を何とかすることで中学受験に成功するノウハウもあるのです。

次のステージへ向けて

中学入試の結果は、人それぞれではあるものの、全員がこの4月に新たな学校に進みます。

義務教育は残り3年間、後はそれぞれの志望や考えによって、進むステージがいろいろあるでしょう。

実は大学に行くだけではなく、いろいろな選択をする子どもたちがたくさんいます。

それぞれが、この3年間の中で、また考え、成長し、たどり着いた結論ですが、家族もそれを応援することで、次のスタートを子どもたちは切れるのです。

その意味で受験以上にまた、次のステージが大事になってくる。

子どもたちも成長していきますから、自分でいろいろなことを考えるようになる。だから、それをじっくり聞いて、一緒に考える姿勢が保護者には求められます。

多少なりとも距離を置きつつ、しかし、子どもが何を考え、何を望んでいるのか、しっかりコミュニケーションを取ることが重要な時間になっていくでしょう。

でも、それが大きな楽しみなのです。

たくさんやるより、ていねいにやる

塾は非常に早いスピードで進むところが増えました。

また課題も多いし、宿題が終わらない、ということで2月にペースがつかめない子が少なくありません。

そういうスタイルが全てではないので、あまり苦しむようなら山の登り方を変えた方が良いでしょう。

基本的に勉強はたくさんやるより、ていねいにやる、が大事。

どうしても量をやらないと、と思いがちなのですが、しっかりわかっていなければ、量をやっても時間の無駄なのです。

ていねいに一つの問題に取り組んで、しっかりわかる、ということが大事。

それが積み重なって初めて学力になるので、量に目を奪われないようにしてください。

中学入学後は一歩下がる

これまで中学受験準備のために、いろいろ子どもたちにしてあげることが多かったと思いますが、中学入学後はやはり一歩下がることをおすすめします。

特に男の子のお母さんはそれが必要。

つい、私がいないと、と思いがちですが、それは子どもの成長にプラスにならない。

たとえ、弁当を忘れようと、プリントが鞄の中でぐちゃぐちゃになろうと、手を出してはいけません。

お母さんはお母さんの世界をしっかり構築して、子どもたちから一歩引く。

無関心になってもいいかもしれない。

そうすると、子どもたちの成長とバランスがとれます。

そうしないと、反抗期に火をつけてしまいがちです。