夏休みが近づくと、「夏期講習は当然行くもの」と考えがちです。
もちろん、塾に通うことで得られるものはあります。決まった時間に授業があり、周りに受験生がいて、一定の緊張感の中で勉強できる。これは大きな利点です。
ただ、今年の夏、本当に毎日塾に行かなければならないのか。そこは一度立ち止まって考えてみても良いでしょう。
特に6年生の夏は、全員が同じ内容を同じ順番で復習する時期になりがちです。しかし、子どもによって穴は違います。算数の速さが弱い子もいれば、理科の知識が抜けている子もいる。国語の記述に時間がかかる子もいれば、社会の地理を忘れている子もいる。
本来必要なのは、「夏期講習に全部出ること」ではなく、「この夏に何をできるようにするか」を決めることです。
塾に行くと、授業時間だけでなく、移動時間、食事の時間、宿題に追われる時間も増えます。その結果、肝心の弱点補強や志望校対策に手が回らない、ということも少なくありません。
一方で、今はオンラインでもできることがかなり増えています。
過去問の解説を動画で確認する。わからない問題を個別に質問する。必要な単元だけ復習する。答案を送って添削してもらう。志望校に合わせて、今やるべき問題を絞る。こうしたことは、必ずしも教室に通わなくてもできます。
むしろオンラインの良さは、子どもの状況に合わせやすいところにあります。
できている単元をもう一度聞く必要はありません。わからないところだけ戻れば良い。今日は算数、明日は理科、というように、その子の優先順位で組み立てることもできます。移動時間がない分、休憩や睡眠を確保しやすいのも大きいでしょう。
夏は長いようで、実際にはそう長くありません。講習、宿題、模試、過去問、学校見学。いろいろ入れていくと、自由に使える時間は意外に限られています。
だからこそ、「塾に行くか行かないか」ではなく、「何のためにその時間を使うのか」を考える必要があります。
塾に行くことで、今必要な勉強が進むなら行けば良い。けれど、ただ予定を埋めるため、周りが行くから、先生に言われたから、という理由だけなら、見直す余地があります。
子どもは、自分でやれる力を持っています。ただし、その力を出すためには、やることがはっきりしていなければなりません。
この夏に克服する単元は何か。志望校の過去問に向けて、どの教科を優先するのか。塾の宿題はどこまでやり、どこからは取捨選択するのか。
そこを家庭で整理できれば、オンラインを使った学習でも十分に成果を出すことができます。
大事なのは、教室にいる時間の長さではありません。子どもが、自分に必要な勉強にどれだけ集中できるかです。
「塾に行かなければならない」と決めつける前に、この夏、わが子に本当に必要な学び方は何かを考えてみてください。オンラインでできることは、思っている以上に多いのです。