ノートが取れない子

最近、塾に早くから通う子が増えていますが、じゃあ、ノートはちゃんと取れているか?といえばそんなことはない。

だから、塾も考えていて、ノートをとらずに、プリントにいろいろ書き込めるように手を尽くしてくれる。

親切なのですが、しかし、その親切が仇となる。

つまりノートを取らない、あるいは取れない子が高学年に上がっていくわけです。

そうすると、今度はそこまで塾も親切ではないので、先生のいった授業がちゃんと残らない。

まあ、本来的に言えば、ちゃんとノートがとれるようになってから塾には行くべきでしょう。

オンラインの授業を受けている子は、最初からオンラインでノートを取る練習をします。

ここはちゃんと写す、とかまあ、いろいろ授業で言われていきますが、まあ、それなりの学齢になっているので、特に問題は感じないようです。

過度の競争は危険

早く塾に行かせることの危うさはいくつかあります。

その中で一番恐いのは実は「競争」なのです。

塾は競争させます。競争させることが、勉強させることだ、とすり替えているわけですが、実際に偏差値や順位表、さらにクラス分けで座席まで決めてしまう現状は、もう行くところまで行っている、という感じです。

近年遠い塾に行く子は少ないので、当然自宅近くの塾に行くでしょう。そうなると、学校に塾の序列が持ち込まれる。組み分けの結果は、近くにいれば誰でもわかる。

「あの子は落ちた」
という情報は、黙っていなさい、と言われてもやはり広がる。

これでストレスを感じる子どもたちは案外多いのです。

もちろんテストは必要だし、自分の成績を知ることは受験勉強では必要なのですが、自分の成績は自分だけが知っていれば良い情報なのに、わざわざ座席表というところに表してしまう。

これは塾の建前と本音の違いです。個人情報保護の立場で考えれば、そんなことが他の子どもたちに知れてはいけないのですが、それだと子どもが競争しないから、座席表にすることで他に知らせてしまう。

ここが危ういのです。

だから、例えば塾の選び方としても、家から遠いところを考えたり、競争とはある程度距離を置ける環境を選ぶ必要があるのです。

そのようなストレスフルな環境を4年生からさせる、ということは基本的にやってはいけないこと、です。

だから子どもが痛む、のです。

子どもを痛めてはいけない。

十分に子どもの体制が整ってから、競争させましょう。それでも自分の成績は自分だけが知る環境が大事です。

行動が遅い子

中学受験は先取り学習が圧倒的に多いため、前に進むことが好きであれば、中学受験は向く可能性が高いでしょう。逆に行動が遅い子にはつらい部分が多いかもしれません。

黒板の字を写すことから始まって、テキストを出す、ノートを広げる、こういうことすべてにおいて、遅い子はやはり、まずこの点をどうするのか?ということを考えなければならないといえます。

その子の持っているペースですから、なかなか速くしろといってもそうならない部分もあります。だから逆にこういう子どもたちの受験はやるべきことを徹底的にしぼっていく必要があります。ただこういう子どもたちのよい面としては、本当に自分のペースで理解できたところはなかなか忘れないという点です。

1週間にできる内容は、進む子の半分もいかないかもしれません。ただ2回やるところを1回で済ますと考えれば、対策は考えられてくるのではないでしょうか。

どんな子にもよいところがある、そこを伸ばすためにどういう学習法を考えればいいか、ここが中学受験では最も重要なところであって、どの子にも適用できるという方法はなかなかないように思います。

中学受験 最大のメリット

中学受験にはいろいろなメリットがありますが、最大のメリットは、親が受験のデメリットを防ぐ手立てができる点にあります。

受験ですから、いろいろなストレスが生じるし、子どもたちは大変な想いをしがちです。

またまだ充分にいろいろなことがわかっていないので、つい、塾の影響を受けやすい。

クラスの上の子が偉い、みたいな価値観が埋め込まれてしまうのは非常に良くないのです。

そういうことを親が横で気づいて、いろいろ話をしたり、あるいは方向性を変えることで、アンバランスな受験になることを防ぐことができます。

受験過熱期は、気をつけていないと、本当にいろいろなことが子どもたちにすり込まれる。

これは、子どもたちの成長にとってまったくマイナスですから、親がそれをしっかり防げる体制を用意していきましょう。

知らないことばはどんどん教える

子どもたちが長文読解の問題をやるとき、できれば横で音読を聞いてあげると良いのです。

そうすると、読みを聞いていて、おかしいと思うことがあるでしょうし、きっとこの言葉は知らないなあ、と思うことがあるでしょう。

こういうときはドンドン教える。

辞書を引きなさい、などとは言わない。それはこういう意味、こういうつもりだな、みたいなことを話してあげる。

子どもたちにとって、言葉は耳から習うことが多いのです。これが年齢が上に上がると、目から学ぶことになる。ただ、低学年のうちは耳がまだ強い。

だから耳から覚えてもらえれば良いので、いろいろ話をしてあげることが大事。

子どもの音読を聞いて、それは面白い話だねえと、親が感想を言うのも子どもたちの勉強にプラスになります。

5年生までは基礎中心でよい

中学入試は学校によって出題傾向が違います。

例えば算数については、基本問題からある程度の応用問題までを幅広く出すところもあれば、応用問題を4題だけ出すところもある。

ただ幅広く出題されるところでは、やはり前半の基本問題でミスを連発すればうまくいかないし、応用問題ができるようになるためには、まず基本はしっかりしていないといけない。

だから6年生になるまでは、基本に集中する。6年生になったら、志望校の出題傾向に合わせて応用の枝葉を伸ばす。

このやり方でいくのが、一番効率が良いのです。

しかし、このやり方だと、5年生のうちに組み分け試験で上位に出て行くことはあまりない。当然、応用問題に手を出していないから、です。

が、6年生になれば、ちゃんと帳尻は合うので、5年生のうちはとにかくまず基本問題を徹底して練習することです。ただし、似たような問題の数字替え、みたいな問題を大量にやってはいけない。

そうなるとそれほどやる問題がなくなる。

だったら終わりにすればいいのです。子どもたちにはまだ伸ばさなければいけない可能性はたくさんあるのだから、それに時間を使ってください。

中学受験はしないけど勉強していたら

その子の地域では、中学受験はメジャーではなく、ナンバーワンスクールは県立高校でした。

なので、まあ、別に中学受験はしないのだけれど、勉強は役に立つだろうと思って、中学受験のテキストをやったり、オンラインの勉強をしていました。

たまにテストを受けていましたが、まあ、まあという感じ。

ところが突然、お父さんが転勤になって、そうなるといろいろな選択肢が出てくる。

で、いろいろ検討した結果として、ある6年一貫校の受験に絞って勉強しました。

駄目なら公立でも良い、ということではあったので、その学校の単願みたいな感じではあったものの、最後見事に合格して行きました。

まあ、こういうこともあるので、勉強はやっておいた方が良い、というのはその通りです。

ただ、過熱する環境から距離をおいて、マイペースでやることがプラスになるだろうと思います。

決めたことをやっていない

小学生の受験勉強ですから、そう思う通りにはいきません。

やはり大変なので、いろいろ楽をしたいと思うもの。解答があれば、それは写したい。

見たいテレビや動画があれば、それは隠れてみる。夜寝たと思ったが、ベッドの中にはたくさんのマンガ。

まあ、いろいろあります。でも、それはお父さん、お母さんも経験したこと。

決めたことをやっていない、というのもよくあることではありますが、私はこれはリスケで対応することにしていました。

やらないと、当然終わらない。しかし、これはやらないことが君のためにはならないので、どこかで時間を削ってやる。

実際に遊びに行く時間やテレビを見る時間も決めてあれば、そことバーターでリスケする。

決して叱りません。それは本人の選択だと思っているので、では、こことバーターで。

そうやっていくうちに、自分でもいろいろ考えて行動ができるようになってくる。親の言うとおりにしなければいけないことはないが、勉強はしないといけない。

ここを、まずしっかり認識してもらうことが大事です。

5年生からいろいろな塾の模擬試験を受ける

ひとつの塾の試験ばかりを受けていると、その試験の傾向や形式にとらわれてしまいがちです。

例えば、そういう試験で算数が答えだけ、という場合、後から記述式の出題傾向の学校を志望すると、結構大変な思いをする。

今までは答えさえ出せば良かったのが、記述で答えを書かないと正解にならない。得点できない。

これは結構大変です。

だから、早めにいろいろな塾の模擬試験を受けて、ひとつの形にとらわれないようにすることが大事。

志望校が早めに決まるなら、その形式も意識しておきましょう。

塾なしでも中学受験はできる?

中学受験の内容は、小学校の勉強からは大きくかけ離れます。

小学校の勉強では差がつかないので、「小学生でもできる」という視点のもとで問題が作られ、およそ学校の課程で言えば中学2年生ぐらいまでの範囲で出題されます。

だから、それ専門のカリキュラムや教材が必要です。

ただ、通塾しなくても当然中学受験はできるし、合格することも可能です。

先日ある記事を見ていたら、2割ぐらいが塾なし、という話が出てきて、さすがにそれは多すぎるかなあと思っていたのですが、(だからといって根拠となるデータもないのですが)、経験的には1割程度の受験生がそれに該当するのではないかと思います。

学校によっても違うでしょうが、しかし、可能か、不可能かといえば可能。

むしろ、今の過熱期は通塾する時期をなるべく短くした方が、本人や家族のストレスが少なくて良いと思うのです。

最近の塾は早くから生徒を囲い込みたいので、カリキュラムを前倒しにします。しかし、最初のうちはそれほど難しいことをやるわけではないので、子どもたちも飽きる。そこで競争させるのです。で、組み分けをしたり、座席を成績で決めたりするから、当然子どもたちや親にもストレスがかかる。

この状況はやはり避けた方が良いのです。

元々受験勉強はパーソナルなもので、先生を雇って個別に行うのがヨーロッパの貴族社会では一般的でした。しかし、その裾野が広がるにつれて、集団授業が行われるようになってきたのですが、今は教材もいろいろあるので、充分にパーソナルに進めることができます。

ただ、家でやるのにはお父さん、お母さんに負担がかかるのは事実。ただ、その負担が子どもの負担を軽減する、ということでもあるので、その方法をこれからもずっとお話ししていこうと思っています。