競争に疲弊しない工夫

今の塾は間違いなく競争させられます。

だから、子どもたちの中にヒエラルキーが持ち込まれる。なので、受験だけのヒエラルキーにしてしまうと、子どもが消耗します。

しかし、別の軸がいくつかあれば、子どものバランスが保たれる。

それが習い事だったり、趣味だったりするのです。

なので、受験準備が始まっても、習い事をやめてはいけない。

受験勉強だけのヒエラルキーになってしまうと、うまくいかないとボロボロになる。

まだ子どもたちの精神力はそこまで強くないので、上手にバランスをとることを考えてください。

フリーダムはこの競争をできる限り廃して、6年生の模擬試験だけに絞っています。

もともとオンラインだから、他の子は見えない。ただ、それだけでは井の中の蛙になってしまうので、模擬試験を受けて状況を確認しながら、次の手を進めていきます。

刺激がありすぎてもいけないし、なさすぎてもいけない。

ただ今の子どもたちの状況はありすぎ、で、それがストレスにつながっているところがある。

だから競争に疲弊しない工夫をしましょう。

知らない言葉は親がドンドン教えた方が良い理由

中学入試で使われる文章は、特段小学生を意識して書かれたものではありません。

作者はそれなりに自分の主張や考えがあってそれを書いているわけですが、これが中学入試に使われる、などとはあまり考えていない。入試のために書き下ろされたものはほとんどないので、その分、使われている言葉は子どもたちの理解を超えるものがたくさんあるわけです。

もちろん、そういう難しい熟語には註が施されているわけですが、それでもわからない、ということばはあるでしょう。したがって入試本番までにある程度語彙を増やす必要はあるわけです。

ただ、辞書を引いていくのは不合理です。もちろん辞書を引くことは大事だけれど、そうしょっちゅう引いていたら、文章が頭の中に残らない。相変わらずよくわからない、ということになってしまいます。

だから、横にいてどんどん教えてしまうのが一番手っ取り早い。

これは本当に、お父さん、お母さんんの力が大きい部分です。子どもは小さい時からお父さん、お母さんの言葉を耳から聞いていろいろなことを覚えている。

つまり、この方法は子どもたちに一番あった勉強法といえるのです。

だから怒気さえ含んでいなければ、本当に子どもたちにとっては一番わかりやすい状況なので、ぜひどんどん教えてください。

なぜ褒めないといけないのか

子どもは褒めて育てなければいけません。

これはどうしても必要です。絶対に褒めないといけない。

なぜなら、自己肯定感を持てない子は、積極性を持てないからです。

子どもは本来、非常識なぐらい自己肯定感を持ちやすい。

僕って凄い?になりやすいのです。だから、いろいろなことに挑戦できるし、やってみようという気になる。

しかし、自己肯定感が無い子は、何事に対しても臆病になり、やりたがらなくなる。それでは成長の機会がなくなります。

だから褒めないといけない。

僕って凄い?という感覚は絶対に持たせなければならないのです。

量があだになる

子どもたちがやっている勉強はなかなか量があります。

しかし、その量が多いがために、いい加減になっているところもあるのです。

例えば、小数・分数の混合計算が20題出されたとしたら、これは誰もがやるのはいやだなあ、と思うのです。

面倒だ、大変そう、そういう印象がまず絶対に起きる。だから、それを1題1題ていねいにやろうとは思わなくなる。どんどんやらないと終わらない。さっさと終わらせようと思うから、最後まあ、正解じゃなくてもいいや、というような気分になってしまうかもしれません。

同様に、何でもすぐ答えるという子も、そう仕向けられているところがある。「速く答える」ように仕向けられると、速さが優先されるわけだから中身はどうでも良くなってしまう。

そういうことを小学校3・4年生ぐらいからやってしまうと、「良く考えない」子が出てくる。わからなくてもいいから、とにかく答えを出す、みたいな感じ。

したがって成績は悪いし、こういう子が入試で合格するわけがない。

まずは出来る量を絞って、確実に正解になるように考えるくせをつけないといけない。

絶対に合格する子、というのは「やった問題は間違えない」子なのです。しかし、たくさん、速くやる子は「やった問題を間違える」から合格しにくくなる。

多少時間がかかってもいいから、ちゃんと正解にたどり着いていくように勉強の質を変えないと、いつまでたっても状況は変わりません。

GWに過去問をやってみる

すでに6年生は過去問に進んでいる子もいますが、まだなかなか手がつかない、という場合もあるかもしれません。

そういうときはこのゴールンデンウィークを利用して、ぜひ志望校の過去問に挑戦してみてください。

今解ける必要はありませんが、どんな形式で、どんな問題が出るのか、その相性を試しておくと良いのです。

またまだ志望校が完全に絞り込めていない場合は、候補の学校の過去問をやってみると、相性がわかって絞り込めるかもしれません。

子どもたちが解いてみて「これはやりやすい」、「これはやりにくい」で相性を決めれば良いのです。

この時期ですから点数を考える必要はありません。

結構面白い問題が出るんだね、という発見もあるので、ぜひ頑張ってみましょう。

一人でできる

システム学習というのは、やることが決まっているので、ひとりで進むことができます。

できなかった、わからなかったということは、全部解説や答えが出てくるし、動画もあるから、自分で勉強する子はどんどん進む。

フリーダムスポットでシステム学習を進めている子どもたちも、別に先生に言われなくてもどんどん進む。

したがって、それぞれの力に合わせて進み方が決まってくるのです。

敢えて急がなくても自分のペースで終わればそれで良いのです。

ゴールはひとつ、入試ですから、そのゴールに向かって逆算して勉強が進めば良い。

あれも、これもとやらずに、きちんと進めばちゃんとできるようになるので、子どもたちを信頼しましょう。

答案が語ってくれること

中学受験をする以上、途中、いろいろな試験を受けるでしょう。

試験を受ければ当然結果が出て、偏差値とか順位とかが票になって打ち出されてくるわけで、どうしてもその成績表の方が気になるわけですが、本当は答案を大事にしないといけない。

入学試験は、難しい問題ができるから、合格するのではありません。人ができる問題を間違えないから、合格するのです。みんなができない問題はできなくてもそれほど痛くはないが、みんなができたのを間違えるとこれは問題になる。

では、できそうな問題ができないとはどういうことなのか。これはミスが一番大きな原因でしょう。

ミスの原因を列挙するならば、

(1)問題文の読み違い
(2)計算違い
(3)自分が書いた数字の見間違い

が多いと思います。これはお子さんによって異なります。だから、模擬試験や月例テストの答案が参考になる。

点数や偏差値、あるいは順位よりも、大事なのは問題用紙と答案です。

いったいどうしてミスをしたのか。

そこをまず調べてください。

そのミスの原因を、つぶしていかないと、結局はざるで水をすくうようなものになってしまいます。

例えば計算はどこに書いているのか? 式はどこに書いているのか?

式を書いていなければ、途中答えが出た後、その過程を確かめることができなくなります。もし、人数が分数になったりしたら、最初からやり直さなければいけないことになる。

ところが式を書いていれば、ああ、ここが違う、と見つけることができる。その過程ができなければやはり点数を失いやすい解き方をしているということになるのです。

これは試験直前ではあまりうまくない。今のうちから研究して対策を考えていくことが大事なのです。

自分の解き方を作り、試験で試して、また修正する。

この繰り返しで、だんだん精度が上がってくる。最初から精度が高い子はそう多くはありません。

また最初に精度が高かった子はこういう研究をしていないから、後半にスランプに陥ると立て直しが利かなかったりする。

今はできなくても、ちゃんと精度が上がってくれば良いので、答案が語ってくれることにちゃんと耳を傾けてください。

何をやるか、絞りきる

近年は非常に教材が多くなりました。

書店に行っても本当にたくさんの教材がありますが、しかし、塾に行けばこれまた大変な量の教材が渡される。

で、実際にはなかなか終わらない。次から次へ、と進んで行くと実際にはあまり残っていないことが多いのです。

特に5年生は本来中学受験の基礎をしっかり固める時期です。例えば算数では一番大事な比や割合をここで習得するわけですが、しかし、その基本が完全でないと6年生に行って伸び悩む。

だから5年生でしっかり基礎を固める、ということが大事なのです。

フリーダムは5年は基礎中心にしているのはそのためです。応用は基礎がしっかりしていれば、自ずと自分で考えられるが、基礎が充分でないとあやふやになり、不安定な力になるだけ。

ですから、ここで何をやるか、しっかり絞り込むことです。

時間は誰もが有限ですから、あれも、これもというわけにはいかない。

フリーダムの場合はまずテキストをしっかりやる、それ以外には手をつけないというやり方をしていますが、とにかく絞りきることが大事。

これが分かっていれば基礎は安定する、というものをしっかり選んで勉強していくことが大事です。

親が焦らない

子どもが成績を持ってかえってきました。

では半年後にどうなっているのか?

あるいは1年後にどうなっているのか?

それを簡単に見極める方法などありません。だから、まずは頑張ってもらわないといけないわけですが、子どもですからそう簡単ではない。

動機がしっかりしているわけでもないし、ガマンがきくわけでもない。

そういういろいろな波があって、たどり着いたところで勝負になるわけだから、まあ、それでいいんだと考えてください。

それを何としてでも、と思うから間違える。

だいたいにおいてトップ校に入る子どもたちは、親が手を引っ張るというよりは、「感心するぐらい良く勉強してた」という子なのです。

なぜ、そうなるのか?

入りたいから。

単純にそういうことでしかない。入りたいには入りたいが、努力はしたくない、ではやはりダメなのです。でもその手を引っ張ってもそう何とかなるわけでもない。

でも、本人だってやはり落ちたくはないからそこそこは頑張るわけで、というたどり着き方で良いのだと思います。

これからいろいろな成績を見せられるでしょうが、しかし、大事なことは親が焦らないこと。

子どもは成長途上ですから、そこから先を見据えてください。

伸びる時期も個性

子どもたちの成績を見ていると、あるとき「ぐーん」と伸びる時期があります。

これは背が伸びるのを同じようなものですが、コンスタントに少しずつ上がっていく、ということはあまりない。

ある時、ぐーんと上がり、そしてしばらく低迷する。かと思ったら、またぐーんと伸びて、という感じ。

思うに、ある努力が蓄積する時間が必要だからでしょう。

いろいろな経験があって、できなかったり、ミスをたくさんしでかしたり、ということもある意味経験なのです。そこから学ぶことはたくさんある。

「おっと、ここで慌てたからこの前間違えたんだ。何を出すんだっけ?」

と踏みとどまれるようになるのも、これはミスをしたからできるようになったと考えられるでしょう。

だから、それまでの間、やはり我慢する必要がある。

結果がでないなあ、と思ってもくさらず、コツコツやっていると、あるときぐーんと伸びる時期が来るのです。

それまで頑張りましょう