中学受験する? しない?

首都圏ではここのところ、中学受験率が上がってきて16%ぐらいになっているようです。東京では30%ぐらいという試算も出ていますが、しかし、全国的に考えると実際には10%に届かない程度ではないかと考えられます。

地方ではナンバーワンスクールは公立高校であることが多いので、中学受験をする子どもたちはあまり多くはありません。実際に地方では中高一貫校はあまり多くはないのです。

地域的にみると、中学受験が盛んなのはやはり首都圏、中京圏、関西圏、広島県、北九州ということになるのですが、例えば広島県では盛んだが隣の岡山県では公立高校中心になるといったことが良くあるのです。で、これが首都圏と地方の格差につながっているかどうか、という問題は、そこまでシリアスな状況にはないでしょう。

ただ、首都圏にいれば、その差を感じてしまう可能性は高いのです。例えば東京大学の合格者を見ればかなりの割合で中高一貫校が並び、公立高校はそれなりにがんばってはいるものの、やはり数は限られる。だからやはり中学受験をしなければ、と考えるご家庭が多くなるのは仕方がないかなと思います。

で、我が家はどうするのか?

中学受験準備はお金がかかりますが、それ以上に私学に行けばお金がかかります。

だいたい年間100万円はかかると思ってよいでしょう。6年間で600万円以上は間違いなくかかる。それをかけても良いと思うのであれば、ぜひ挑戦されると良いと思うのです。

私学はそれなりにメリットがあります。環境も良いし、生徒のレベルはある程度揃っているし、高校受験で中断されないから、将来に向けていろいろなことをする時間的余裕が生まれる。中高6年間は次にどうするのかを考えるにあたって、非常に大事な時間なので、それが良い環境であることは子どもの成長にとってプラスになるでしょう。

ただ、それは家庭が選択するものであって、絶対にしなければいけないものではありません。

現在でも地方からは公立高校→大学受験のルートで多くの生徒が大学に進んでいるわけですから、それが首都圏でもできないわけではない。日比谷高校、横浜翠嵐高校など公立の雄はそれなりに数字を出してきているので、別に中学受験をしなくてもいいということははっきりしています。

中学受験は親がある程度一緒に進んであげないとうまくいかない受験です。だからある意味費用以上にその手間をちゃんとかけられるか?ということが大事な要素になる。

逆に親の手間がかけられるのであれば、別に塾に行かなくてもちゃんと受験準備ができます。それをこれからお話していきたいと思いますが、いずれにしても長い時間の受験準備は必要ありません。スタートは4年生の3学期からで十分。

それまでに中学受験をするか、しないか、家庭で考えがまとまっていればよいかと思います。