5年生までは基礎中心でよい

中学入試は学校によって出題傾向が違います。

例えば算数については、基本問題からある程度の応用問題までを幅広く出すところもあれば、応用問題を4題だけ出すところもある。

ただ幅広く出題されるところでは、やはり前半の基本問題でミスを連発すればうまくいかないし、応用問題ができるようになるためには、まず基本はしっかりしていないといけない。

だから6年生になるまでは、基本に集中する。6年生になったら、志望校の出題傾向に合わせて応用の枝葉を伸ばす。

このやり方でいくのが、一番効率が良いのです。

しかし、このやり方だと、5年生のうちに組み分け試験で上位に出て行くことはあまりない。当然、応用問題に手を出していないから、です。

が、6年生になれば、ちゃんと帳尻は合うので、5年生のうちはとにかくまず基本問題を徹底して練習することです。ただし、似たような問題の数字替え、みたいな問題を大量にやってはいけない。

そうなるとそれほどやる問題がなくなる。

だったら終わりにすればいいのです。子どもたちにはまだ伸ばさなければいけない可能性はたくさんあるのだから、それに時間を使ってください。

中学受験はしないけど勉強していたら

その子の地域では、中学受験はメジャーではなく、ナンバーワンスクールは県立高校でした。

なので、まあ、別に中学受験はしないのだけれど、勉強は役に立つだろうと思って、中学受験のテキストをやったり、オンラインの勉強をしていました。

たまにテストを受けていましたが、まあ、まあという感じ。

ところが突然、お父さんが転勤になって、そうなるといろいろな選択肢が出てくる。

で、いろいろ検討した結果として、ある6年一貫校の受験に絞って勉強しました。

駄目なら公立でも良い、ということではあったので、その学校の単願みたいな感じではあったものの、最後見事に合格して行きました。

まあ、こういうこともあるので、勉強はやっておいた方が良い、というのはその通りです。

ただ、過熱する環境から距離をおいて、マイペースでやることがプラスになるだろうと思います。

決めたことをやっていない

小学生の受験勉強ですから、そう思う通りにはいきません。

やはり大変なので、いろいろ楽をしたいと思うもの。解答があれば、それは写したい。

見たいテレビや動画があれば、それは隠れてみる。夜寝たと思ったが、ベッドの中にはたくさんのマンガ。

まあ、いろいろあります。でも、それはお父さん、お母さんも経験したこと。

決めたことをやっていない、というのもよくあることではありますが、私はこれはリスケで対応することにしていました。

やらないと、当然終わらない。しかし、これはやらないことが君のためにはならないので、どこかで時間を削ってやる。

実際に遊びに行く時間やテレビを見る時間も決めてあれば、そことバーターでリスケする。

決して叱りません。それは本人の選択だと思っているので、では、こことバーターで。

そうやっていくうちに、自分でもいろいろ考えて行動ができるようになってくる。親の言うとおりにしなければいけないことはないが、勉強はしないといけない。

ここを、まずしっかり認識してもらうことが大事です。

5年生からいろいろな塾の模擬試験を受ける

ひとつの塾の試験ばかりを受けていると、その試験の傾向や形式にとらわれてしまいがちです。

例えば、そういう試験で算数が答えだけ、という場合、後から記述式の出題傾向の学校を志望すると、結構大変な思いをする。

今までは答えさえ出せば良かったのが、記述で答えを書かないと正解にならない。得点できない。

これは結構大変です。

だから、早めにいろいろな塾の模擬試験を受けて、ひとつの形にとらわれないようにすることが大事。

志望校が早めに決まるなら、その形式も意識しておきましょう。

塾なしでも中学受験はできる?

中学受験の内容は、小学校の勉強からは大きくかけ離れます。

小学校の勉強では差がつかないので、「小学生でもできる」という視点のもとで問題が作られ、およそ学校の課程で言えば中学2年生ぐらいまでの範囲で出題されます。

だから、それ専門のカリキュラムや教材が必要です。

ただ、通塾しなくても当然中学受験はできるし、合格することも可能です。

先日ある記事を見ていたら、2割ぐらいが塾なし、という話が出てきて、さすがにそれは多すぎるかなあと思っていたのですが、(だからといって根拠となるデータもないのですが)、経験的には1割程度の受験生がそれに該当するのではないかと思います。

学校によっても違うでしょうが、しかし、可能か、不可能かといえば可能。

むしろ、今の過熱期は通塾する時期をなるべく短くした方が、本人や家族のストレスが少なくて良いと思うのです。

最近の塾は早くから生徒を囲い込みたいので、カリキュラムを前倒しにします。しかし、最初のうちはそれほど難しいことをやるわけではないので、子どもたちも飽きる。そこで競争させるのです。で、組み分けをしたり、座席を成績で決めたりするから、当然子どもたちや親にもストレスがかかる。

この状況はやはり避けた方が良いのです。

元々受験勉強はパーソナルなもので、先生を雇って個別に行うのがヨーロッパの貴族社会では一般的でした。しかし、その裾野が広がるにつれて、集団授業が行われるようになってきたのですが、今は教材もいろいろあるので、充分にパーソナルに進めることができます。

ただ、家でやるのにはお父さん、お母さんに負担がかかるのは事実。ただ、その負担が子どもの負担を軽減する、ということでもあるので、その方法をこれからもずっとお話ししていこうと思っています。

スタートの自由

中学受験は、ある程度出題されることは決まっており、また、多くは小学校5年生と6年生で学ぶことに集約されます。

それまでの過程というのは、もちろん勉強することはあるけれど、計算や文章読解、漢字など基礎学力を養うことなので、別に慌ててやらなくても良い。

学校の勉強と並行して進んでいって、自分でそれなりにペースを上げていけば良いのです。

で、学習カリキュラムはほぼ2年で終わるので、それを集約したのがフリーダムのカリキュラム

この内容ができれば、まあ、普通に合格していけるでしょう。

だから、子どもたちにはスタートの自由があり、それは別に強制されるべきものではない。

それぞれの子どもたちの学力や生活、家庭の考えなどによって決めれば良いのです。

ただ、慌てて競争させる必要はありません。

塾は親のモチベーションアップを狙って(あくまで対象は親であって子どもではありません。)すぐ競争させる傾向がありますが、それに乗ると消耗戦に飲み込まれるだけなので、むしろ集中した時間の使い方をした方が良いでしょう。

学校別バインダー

中学受験の範囲は小学校のカリキュラム通りで問題を作ってしまうと差がつかないことから、小学校の履修内容から大きくかけ離れて、今や中学2年生ぐらいまでの範囲に及びます。「小学生でもできる」という範囲になるので、問題中いろいろ説明をすれば、さらに範囲は拡大する。つまり各校に出題が予想されるところを全部勉強しようとすると、とんでもないことになるわけですが・・・。

しかし、ここで、ひとつ救いがあります。

それは各校が問題をつくる独自入試だ、という点です。それぞれの学校は自校に欲しいという人材像を考えて問題を作っているので、出題傾向がはっきりしている。またレベルもある程度限られてくる。難しい学校は難しい問題しか出ないし、逆にいたずらに難しい問題を出さない、という学校もあります。

したがって学校別傾向にしたがって応用の枝葉を伸ばせば良いわけですが、しかし、そうなると各校に対応する学校別特訓が必要になる。

今のところ首都圏の塾では2月1日校の学校別特訓だけが設定されることが多く、自分の第一志望の学校別特訓がない、というケースが少なくないでしょう。

これではやはり子どもたちのやる気も引き出せないので、何とかすべての学校に対応する学校別特訓ができないかと考えてきました。

その結果生まれたのが学校別バインダーです。

子どもたちの学習履歴と各校の出題傾向を付き合わせて、「良く出て、できない問題」を抽出できるようになっているので、自分の不得意なテーマを集中して勉強できます。これまでの履歴では、結構短期間に子どもたちが自分のできないところを算数を中心に克服していき、データとしてなかなか良い結果が出てきました。

子どもたちが受験勉強にかけられる時間はそう多くはないので、やはり効率良く対策をしていく必要があります。

その意味では早くからWEB学習システムを始めてもらうと、学習履歴が残り、システムが志望校の出題傾向と付き合わせて必要な問題を出していきますから便利です。

過去問とこれと暗記テキストしかやらなかったという子も、対策がシンプルになった分、効果は上がっていったと思います。

学校別バインダーが表示する蜘蛛の巣グラフ

お客様化を避ける

良く、塾の「お客様」になっている家庭の話が出てきます。

子どもの成績はあまりぱっとしないが、塾から離れることもできず、毎月の月謝や季節講習、特別講習など、どんどん課金され、志望校には合格しなかった、という話。

まあ、そういうことは現実にはあるでしょうが、塾はやはり塾に利益が一番、というところはあるので、何でも塾の言う通りにしていれば良いのか、というとそうではない。

やはり、ちゃんと利用する、ということでないといけないのです。

少子化になり、塾間の競争が厳しいから、現実的には「生徒を早く囲い込む」ということが塾の今の営業命題なので、早くからカリキュラムを始める傾向が強くなり、そうなるとどんどん早くなるから、このまま行くと、小学校を逸脱してしまうかもしれません。

なので、一定の距離を置いた方が良いと思うのです。

そこまで早くから始める必要もないし、競争する必要もない。

中学受験はあくまで家庭が主導するべきものです。

学校別対策が効率化のカギ

これまでの中学受験の歴史の中で、各校がいろいろな想いで問題を作り、各塾がそれに対する対応を考えてきたので、本当にすべてのことをやろうとすると莫大なエネルギーがかかります。

現在の範囲は学校の内容でいえば、中学2年生まで、という感じではあるものの、それをはるかに越えていると思える問題もあり、まあ、そこまで対策を考えるのはなかなか難しい。

一方、子どもたちが行く学校は1校なので、何校合格しようが行く学校は1校ということを考えれば、「一番行きたい学校に行けるようにする」というのが良いわけで、そうなれば、やはり学校別対策をしっかりやるということが、受験勉強効率化のカギです。

したがって5年生までは基礎を重点に学習し、志望校を決めてからは、なるべくその出題傾向に合わせた演習を積み重ねていくことが望ましい。

その学校に出ないことは、まあホントのことを言えばやる必要はない、と思っていいのです。

が、塾はいろいろな学校に対応することを大義としているので、範囲がここのところ広がり続けています。それを正直にやり過ぎると、いつまでたっても終わらないということになりかねない。

まずは出ることをしっかり練習していきましょう。

時間の自由

塾を始めるとき、集合塾の場合は授業時間が決まっています。

例えば月曜日、水曜日、金曜日の5時~9時まで、とか。

本人の時間もそうですが、これに家族も合わせなければいけないところがある。例えば食事。どうしても夜9時まで塾に行っているということになると、家族の食事の時間はバラバラになります。

また、お迎えの時間もある。一人で帰ってこれるというのであれば助かりますが、やはり心配で迎えに行くご家庭も多いでしょう。誰が行く、お父さん?お母さん?

その意味ではいろいろスケジュール調整をしないといけない。さらにこれに習い事やスポーツが関わってくると、習い事を止めなければいけなかったりするのです。

しかし、習い事はできる限り続けた方が良い面はあります。子どもたちにあいろいろな可能性があるので、できればそれを伸ばしていくチャンスは欲しい。また受験勉強ばかりに偏ってしまって、身体を鍛える部分がなくなるのもさみしいし、また本人がストレスをためる場合もあります。

ある子は6年生で、いよいよ受験勉強に、ということでスポーツをやめたものの、行き場のないエネルギーを持てあまして、つい学校で暴れるようになりました。学校の先生とも相談した結果、スポーツに戻してみたら、何の問題もなくまた勉強にも集中できるようになって、かえって良かったということもありました。

なので、時間の自由はなるべく確保した方が良い。

オンラインで学習するにあたって3つの自由を提唱しました。

その最初が「時間の自由」。あと2つが「場所の自由」と「ペースの自由」です。中でも授業時間を自分で決められる、のはやはりとても便利です。

子どもの潜在的な力を伸ばすために、ぜひ時間は有効に使ってもらいたいと思います。